
どうも皆さんこんばんは、小雨です。
今回は夏という事で、僕が昔体験した奇妙な出来事をお話したいと思います。
僕に霊感なるものがあるのか無いのかは解りませんが、昔から何度かこういった不可思議な体験をしたことがありました。
このお話はその内のひとつとなります。
皆さんもお好きな怖いBGMを脳内再生してお読みくださいw

【とあるエンターテインメント施設にて】
今から十数年前、僕は都会の海辺の近くにあるゲームセンターでアルバイトをしてました。
その施設は24時間営業で館内はかなり広く、今でいうラウンドワン風の作りをしていました。
そこでは1、2年バイトをした記憶があります。
僕の勤務は深夜帯で夜10時~朝7時の勤務だったと思います。
ただ、その日の勤務は休日という事で忙しく夕方の人手が足りなかった為、イレギュラー対応で夕方5時~深夜2時までのシフトでした。
割りの悪いシフトですが「たまには良いか」と思い、大学生が多い夕勤の中で年上の僕は先輩風を吹かしながら働いていました。
その施設はだだっ広い施設で館内にはメダルゲームやビデオゲーム、ラジコンサーキットやバスケットボールをを投げて時間内で何点入るとか、サッカーで何点ゴールできるかとか、そういったアスレチック的なゲームもあるゲームセンターでした。
ラウンドワン風とはその意味で、プリクラコーナーや今の漫画喫茶みたいなマンガを読みながらパソコンでインターネットもできる仕切られた部屋もありました。
その端の一角にカラオケルームがありました。

【深夜のカラオケルーム】
あんまり人気はないですが、そこにはカラオケルームが三つありました。
二つが4、5人まで利用できる六畳一間くらいの部屋、もうひとつがパーティーもできる部屋で前者の3倍の広さ、たたみ十八畳ほどの大きなパーティールームでした。
ひとしきり働き、そろそろ業務終了の時間。
その日は午前2時に上がるという謎のシフトになっていました。
電車通勤だった為、朝5時の始発で帰宅するにも3時間の空きがあります。
店長からこの日の夕方出勤を頼まれた時は「まぁ、帰りは適当に時間潰せばいいや」くらいにしか思っていなかったのです。
そしてタイムカードを切ったその時、思い付いて夜勤の仲間に言いました。
「パーティールームで寝るからお客は入れないで!もし来たら予約入ってるって断ってくれる」
あとで振り返れば、この言葉からすべてが始まりました。
あのおかしな出来事が…

【誰もいないはずの大部屋】
着替えを済ませた僕は「じゃ、頼んだよ」と受付担当に言い、パーティールームに向かいました。
深夜の2時、いくら来客が多く24時間営業の店とはいえ、館内の奥はがらーんとしています。
そしてドアを開けました。

【深夜2時のパーティールーム】
中に入ると正面にTV画面、右側には壁に沿ってソファーがコの字型に配置されています。
つたない画力ですみませんがこんな感じです↓

や、ヤバい!絵がヘタすぎる(笑)
そ、そんな訳で入って右の角に頭を向けて、仰向けで横になりました。
ズンチャカズンチャカ♪とカラオケの新曲紹介が画面に流れ、天井にはミラーボール風のイルミネーションが光ってるので照明を消していても結構明るいなと思いました。
寝に入ろうとしばし沈黙…
寝れない!
仕方なく持っていたキャップ帽子を顔にかぶせ、アイマスクとして目隠しします。
………
それから何分経ったでしょうか?
感覚では2、30分くらい経った頃だと思います…
ドアが開きました。

【招かれざる客】
目が覚めました。
客が入って来たのです!
あれだけあいつに客を入れるな!と言ったのに間違えてこの部屋に入れたな!と思いました。
思ったのですが、僕はまだ寝た状態のままです。
客たちが隣の小部屋と間違えたと気付いて、勝手に出ていくだろうとも思ったからです。
でも何かおかしい。
ドアが開いた時からこの瞬間まで、ずっと彼女たちはゲラゲラと笑い、談笑しながらも寝ている僕には気付いているはずです。
確かにドアが開いた時、部屋の空気圧が変わった。
歳はいくつ位だろう、声色から中学生の女の子5、6人と思いました。
仰向けに寝たまま、キャップを顔にかぶせたまま、音と気配だけで探ります。
でもなんでこんな時間に中学生が?夜中の2時だぞ!
そう思ってると彼女たちは、なんと僕を跨いでソファーに座ったのです。
僕の足元と頭の右サイドがその重みで沈みました。
ミシミシ
は?なんで?俺いるのに?
そう思った瞬間
ガンッ!!!!!!
………
僕は頭を打ちました。

【真夜中の来訪者】
僕は壁に頭をぶつけました。
僕の横に彼女らが座った瞬間、僕の肩をつかんで壁に引っ張る形で身体はスライドされました。
いてっ!!!
………
……
…
そのまま10分くらい声を殺しました、微動だにできず、僕の首は曲がったまま。
周りの声はその瞬間から消えていました。
相変わらずカラオケムービーの音楽とミラーボールだけが光っています。
恐る恐る目を開き、上体をゆっくりと起こし、まわりを見ました。
誰もいません。
時計は3時を過ぎていました。
バタバタと飛び起き、館内を走り、受付のバイト仲間に聞きます。
もちろん、あのパーティールームに人は通していない、っていうかカラオケの客はずっとゼロとの事。
そのあとは怖くて朝までバイト休憩室で時間を潰しました。
あの子たちは何だったのでしょうか?
あの出来事は何だったのでしょうか?
未だに答えはわかりません。
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